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生き方を選ぶ - デジタルとコグニティブ

好奇心とデジタルマーケティング、クラウドビジネス開発。毎日、日本酒。メンターシップ独学。人を元気にするのが得意なほう。

強いおばあちゃん/お墓のデザイン

https://www.instagram.com/p/BHUDM0vjXDP/

 

昭和2年生まれ、89歳、よく話しよく動く、強いおばあちゃんです。

背が高めで握力がある。

体だけではなく、意志も言葉も強く、場を仕切るのが上手い。男気溢れる人柄。

ユーモアに溢れる性格で、彼女のおとぼけ芸で家族みんなが笑いの渦に飲み込まれる。

お着物とお花の手入れが大好き。

 

おばあちゃんは、70の時に自分独りが入るためのお墓を自分でデザインして建てていた。

その頃はなぜか死にまつわる営みにはまっていたようで『葬式の予行練習をしたい』と言い出し、弟とわたしをそれに付き合わせる。

その現場を見た母(祖母の娘)は大泣きしながらわたし達を怒ったりしていた。

『冗談じゃない、誰がこんな遊び考えついたの!縁起が悪いでしょ!』と。

「いやいや、おばあちゃんのお望みでやったことなのですが、、まいったな」という感じだった。

 

両親は共働きで家に居る時間が朝夜だけだったため、わたしたち姉弟は その逞しいおばあちゃんの世話になっていた。

『かずはちゃん、女も独りで食っていけるよう勉強をするのよ。男に頼って生きるようではいけない。』

学校から帰って家に着き、宿題やピアノの練習前のお茶休憩。おばあちゃんが用意してくれる紅茶と季節の果物をいただく時間、頻繁にこの言葉を掛けられてわたしは育った。あまりに何度も言うものだから、この話になったら『はいはい、聞いた聞いた』と言った具合に少し煙たがりながら、お茶の席を立つ年頃の時期もあった。

そんな独立心の強い祖母の影響もあり、わたしは中学卒業後、遠く離れた場所にある高校に通うために実家を出て一人暮らしの生活を始める。(一人暮らしも慣れたもので、今年で12年目。)

 

 

今週頭、母から家族LINEグループに連絡が入った。

おばあちゃんが癌と診断された。

そういえば、おばあちゃん、年明けから食事の量が減っていたような。そして、体重が物凄い勢いで減っていると聞いていた。あんなにしゃんとして立派だったおばあちゃんの身体が、会う度にどんどん小さくなっていく。帰りの東京行き新幹線中で、離れていても頭の中で反芻したいた。

胃癌か。ショックだった。

 

悲しい時、特に、家族の悲しいことがあった時に、その家族の近くに居ることができない自分はどうしたら良いのだろう。

東日本大震災の時もそうだった。家族はわたしを除いてみな被災地方で生活を続ける中、当時就活生だったわたしは心と身体が切り離された感覚だった。被災した実家、受験生の弟、家族と一緒に居られない悲しさや不安と共に、不慣れな就職活動の心細さで、押しつぶされそうだった。(当時、大学時代の友人に支えてもらってなんとか乗り越えることが出来たが、ストレスで盲腸になりこれまた大変だった。)

家族が大変なときに傍に居ることが出来ない。

名前を知らない神様から、人で無し扱いされている気持ちがある。

 

おばあちゃんの癌の通告を受けたあと一時間はとにかく悲しかったけれど、すぐに、いつも心理学を教えてくださる会社の先輩のお時間をいただき相談に乗ってもらうよう依頼をした。東京のお母さん的存在のお方。

その方は言った。

『一葉ちゃん。ようやく一葉ちゃんが、本当の意味で自立する時が来たのかもしれないね。』

 

その後、先輩と色々話してやっと気づくことが出来たのは、祖母が癌だからと言って、何かが今すぐ終わってしまうわけではないということ。

終わるわけではないから、いまわたしが祖母に育ててもらった魂と肉体をもって、一番大事にしたいことを大事にする自由を得る日が、遂に来たのだということ。

癌であるからと言って今すぐ何かが起きるわけではない。(と、信じたい部分もあり)

だから絶望し続ける時間に意味はない。

考えるべきは、わたしが生まれた時に構成された家族という組織が、大きく形を変えるきっかけであるこの現状。この現状と向き合うのが、今のわたしには必要な心持ちなのだ。

 

志高く自立心が強く、人として独りで生きることをわたしに叩き込んでくれたおばあちゃんだから、きっとわたしが独り立ちする瞬間を、心から応援してくれているに違いない。

 

おばあちゃんに会いに行こう。 

おばあちゃんと遠く離れて暮らす身ではあるけれど、癌患者の居る家族の一人として、彼女のための時間を作りたい。作る工夫をしようと思っております。

わたし自身も成長過程にあり、まだまだ未熟ではございますが、大事な家族のための時間を使いたいという考えがある。身近な方々にはご迷惑をお掛けすることがあるかと思いますが、精一杯生き、精一杯働き、精一杯新しいモノを世に出したいと考えておりますので、変わらぬお付き合い・ご支援いただけますと幸いです。

そして、だいすきなだいすきな、わたしのおばあちゃん。

手術、がんばってください。今から会いに行って、お話しもたくさんしようね。

 

追記:自分で自分が入るお墓の土地を決め、お墓のデザインもするという試み、すごくすきです。